HIRAMEKI-inspiration- diary

ひらめきのままに I just follow my spirit

サハラ砂漠で起こった奇跡

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ロッコ旅でのこと。

サハラ砂漠ツアーに参加した私は
キャメルライディングで
今夜泊まるキャンプ地へ向けて
ラクダに乗って揺られていた。

360度見渡す限りの褐色の砂に
非現実感を伴いながら
夢だった砂漠を歩いていた。

ふと
嫌な予感がし
先ほど直したサングラスを探してみた。

しかし
少ない手荷物の中にそれはなかった。

落とした。

冗談抜きでモロッコ旅では
強烈な陽射しからも、たかってくる物売りからも
身を守るために
サングラスは欠かせない。

運よく列の先頭にいた私は
目の前にいた
隊を先導するモロッコ人に切り出してみた。

「サングラスを落としてしまったみたい」

探してほしかった。
後に続く別のグループに声を掛けてほしかった。

しかし彼は
半分困ったような
半分面倒そうな顔を向けて

「無理だね」

と私に応えた。

 

ロッコ旅の間
引き寄せをしまくっていた私は
ここでもその力を試してみることにした。

スタッフには問いかけた。
後ろに連なる他の客にも尋ねてみた。
砂以外何もない広大な砂漠で出来そうなことは全てした。

諦めるわけではなく
気分を上げて

「ベストな形でサングラスは手元に来る。
街に出れば日本より格安で手に入るだろうし、
方法はいくらでもありそうだ。」

と思考を転換した。

そのまま何ごともなかったかのように
静々と私の隊は砂漠にあるキャンプ地に着いた。

 

夕食時。

すでに2日間共に過ごしたツアー客たちと
ダイニングとするテントの中で談笑していると
キャメルライディングで知り合った日本人カップルに呼ばれた。

席を離れ向かうと
私たちの隊のラクダを引いていたあのモロッコ人の彼が
大事そうに両手に乗せた何かを私の前に差し出した。

「あ。私のサングラス!!!」

ニヤニヤ笑うしかなかった。

あの広大な砂漠の中で
私の小さなサングラスは無事に戻ってきた。

 

失くしたことを
嘆かず、悔やまず
そんな想いはさっさと手放してよかった。

大丈夫、何とかなるさ。と。